千円で、ご飯は大盛り無料、汁物はおかわり自由。残業続きの夜に見つけた定食屋は、安すぎた。一杯ごとに軽くなる頭の理由を、彼女はまだ知らない。
残業続きの遥は、駅裏の路地で小さな定食屋を見つける。汁を飲むたびに、知らない誰かの記憶の匂いがした。毎晩通ううちに、先週の仕事が頭から抜け落ちていく。店主が言う本当のお代とは。約650文字の、日常侵食型の掌編ホラー。