こたつ布団を出したら、見覚えのない黄色い靴下が落ちていた。うちに子どもはいない。夫は笑って言う。「毎年、君が出すやつじゃないか」。
こたつを出した日、「私」は子ども用の黄色い靴下を見つける。心当たりのない私に、夫は「毎年出している」と告げる。靴下のかかとに書かれた名前は、自分の字だった。やさしい夫の声と、日が暮れていく部屋で、静かに明かされる秋の繰り返し。約290文字の、意味が分かると怖い短編怪談。