海水浴場の監視台で、先輩が新人に「溺れる人の本当の姿」を教える。沖で叫びながら手を振る二人組を、先輩は「遊んでるだけだ」と言うけれど。
海水浴場の監視台。新人の美咲は、沖で叫んで手を振る二人組を見て、助けに行くか先輩の岩瀬に聞く。岩瀬は「遊んでるだけだ」と言い、本当に溺れる人の特徴を一つずつ教えていく。話が終わるころ、美咲が沖へ目を戻すと、二人組はずっと、同じ場所を指さしていた。最後まで聴いて、もう一度、冒頭から確かめたくなる、約三百三十文字の、静かに怖い掌編。