七年ぶりに帰った実家の台所で、娘は炊飯器の目盛りに呆れる。母は笑って、ただおにぎりを握る。最後の一行で、三合の意味が変わる。
一人暮らしの母は、毎日、米を三合炊く。七年ぶりに帰省した娘は、ぎっしり詰まった冷凍庫を見て、減らすように言う。母は「癖なのよ」と笑うだけだった。翌朝、台所で娘が見たものとは。約320文字の、見返したくなる家族のショート。