「明日から弁当いらないから」と言ったのに、僕の鞄には毎朝、弁当が入っている。言葉にしない親子の会話を、卵焼き一つで描く掌編。
反抗期の僕が、弁当はいらないと言い放った朝。母は「はいはい」と笑っただけで、翌朝も弁当を鞄に入れていた。文句を言いながら全部食べる僕と、しらばくれる母。ある朝、箱に付箋が貼ってあり、二人の無言の会話が始まる。約330文字の、ほっこり泣き笑いのヒューマンドラマ。